こんにちは!
下野紘さんの朗読って大好きです。
今回オーディオブックで聴いたのは江戸川乱歩の『人でなしの恋』。
下野さんの朗読は言葉一つ一つをとても丁寧に発している印象でしたが、それを更に強く感じた作品でした。
作品紹介とともに、朗読の感想を書いていきたいと思います。
『人でなしの恋』作品紹介
作者 江戸川乱歩
江戸川乱歩(1894年-1965年)は日本を代表する推理小説、怪奇・恐怖小説家です。
作品を読んだことがなくても、名前は知っていますよね。
ペンネームはアメリカの小説家 エドガー・アラン・ポー からもじっているそうです。
かの有名な「明智小五郎」の生みの親なのです。
個人的には『人間椅子』を読み、背筋が凍るような恐怖を感じたことはっきりと覚えています。
『人でなしの恋』は1926年(大正15年)に発表の作品です。
あまり評価された作品ではありませんが、乱歩自身のお気に入りの作品だそうです。
『人でなしの恋』あらすじ
主な登場は主人公の京子、その夫である門野の2人。
お見合いで美青年である門野の元へ嫁いだ京子。
門野は精一杯愛してくれ幸せに暮らしていた京子だが、実は彼の愛がまやかしであることに気付き始める。
ある夜、門野が倉で女と密会していることを突き止めた京子は、倉に乗り込む。
しかし女の姿はなく、人がいた痕跡すら見当たらない。
追いつめられた京子の狂気的な行動は…。
【感想】下野紘の艶めかしい朗読
朗読を聴く前、わたしの中での江戸川乱歩は「ダークで臨場感のある艶めかしさ」を持っているイメージだったので下野さんのキャラクターとはかけ離れている気がしていました。
しかも、この物語の語り手は最初から最後まで女性である京子。
下野さんがどんな表現をされるのか興味津々でした。
話口調で女性特有のニュアンスも多く、声を張り上げるシーンはありませんが、驚くほど自然に下野さんの声がピッタリとハマっていました。さすがです。
物語の展開にゾクゾク、時々聞こえる息づかいにドキドキしながら下野さんの朗読を堪能することができました!
アフタートークも収録されており、朗読の難しさや作品の感想をお話しされていました。
本編がなかなかダークな作品なので、最後に下野さんのトークを聞いてホッっとできるのが良いですね。
おわりに
江戸川乱歩の『人でなしの恋』。
下野さんのいつもと違った声の朗読が聞けて幸せでした。
下野さんが朗読していなければ原作を知ることもなかったかもしれないと思うと、下野さんを好きになってからわたしの世界が広がった気がしています。
これからもどんな世界を見せてくれるのか楽しみで仕方ありませんね!
最後まで読んでいただきありがとうございました。