こんにちは!まにー です。
2022年10月16日、ミクサライブ東京で行われた、『朗読×和楽器 天守物語』を観に行きました!
と言いたかったのですが、現地に行くことができなかったので夜の部を配信で観ることになりました。
まずは感想を。
\ 感想 /
日本語ってなんて美しい言葉なんだろう。
篠井英介さんの圧倒的な富姫と、下野紘さんの亀姫に新境地をみた。
決して一言では言い表せない舞台だったので、圧縮しすぎて申し訳ないのですがこんな気持ちです。
ここから詳しく感想をつらつら書いていきますね。
『天守物語』感想
何の予習もせず『天守物語』の舞台をみたので、正直最初は戸惑いました。
私の気持ちの変化を表現するならばこんな感じ。↓
序盤 → 古典なので内容を把握するのに必死。
中盤 → 富姫・亀姫の艶やかさ、可愛らしいやり取りが微笑ましい。
終盤 → 千年に一度の恋、堪能。
オープニングの和楽器演奏から独特のムードが醸し出されていました。
配信でもしっかり感じたので、現地で観ていた方はもっとダイレクトに感じたでしょう。羨ましい。
序盤は古典の言葉遣いが難しくて、かなり集中しておかないと物語から置いてけぼりになりそうでした。
やはり普段から慣れていないとちょっと大変ですね。
でも物語が進行するうちに、登場人物たちに感情移入ができるようになってきたんです。
富姫の潔い美しさ、そして時折見せる可愛らしさ。
亀姫のちょっと小悪魔的な艶やかさ。
図書之助の芯のある男らしさと揺らぐ気持ち。
そこから日本語の美しさを感じたり、所作に魅了されたり、『天守物語』の世界にのめり込んでいくような面白さを感じました。
富姫と亀姫のやり取りを聞いた朱の盤坊が、「お言葉の花が蝶のように飛びまして、お美しい事でござる。」っていうセリフがあったんです。
それを聞いたときに、この朗読劇での言葉を表現するのにぴったりだと感じました。
一番印象に残ったのは終盤、富姫と図書之助が恋に落ち、追手がせまり残された時間も僅かという場面。
お互いの感情をぶつけ合うやり取りは、千年に一度の恋が最高潮に高まる瞬間でした。
それと下野さんってこんな演技もするんだっていう驚きも。
普段時々登場する女性っぽい下野紘じゃなくて、『天守物語』の中の亀姫がそこにいるんです。
図書之助にしても、心が揺らいで、富姫に気持ちが動くその場面場面が凛々しくて素敵だった。
そして篠井英介さんの富姫は圧巻です。
篠井さんの女形の演技を見るのは初めてだったのですが、富姫の表情の豊かさにハッとさせられます。
富姫、可愛い。
うまく表現できないのがもどかしいけど、篠井英介さんっていう素晴らしい役者さんとの共演で下野さんの今まで知らなかった魅力が見えた、そんな感じがします。
篠井英介さん、とっても気になってしまいます。
どんな方なのかもっと知りたくなったので、下の本を読んでみました。
これまでに上演された演目について、俳優人生について書かれたエッセイ、演出家・鈴木勝秀氏との対談が収録され読み応え抜群でした。
篠井さんの女形としての強い意志を感じ、こんなに芯の通った素敵な方なんだということを知りました。
その膨大な努力と知識量はプロフェッショナルという言葉がピッタリです。
1998年に出版された本ですが、きっと現在の篠井さんを知るヒントになる本だと感じます。
篠井英介さんが気になる!という人にとってもおすすめですよ◎
『天守物語』あらすじ
敵に攻められ、自害して果てた城主の夫人・富姫。
今は妖怪となり、天守閣最上階に住み、天守閣のシンボルである獅子頭と、
身の回りの世話をする精霊たちと共に、日々、美しい宴を繰りひろげているのでした。
そこへ、城主の家来・姫川図書之助が、逃がした鷹を尋ねて、
日頃誰も上がらぬ天守閣へとやって来ます。
そして、富姫と図書之助は恋に落ちるのでした……
朗読×和楽器 天守物語 公式サイトより
舞台は兵庫県姫路市にある姫路城の天守閣。
私事ですが、実は最近姫路城に行った所だったのです。
久しぶりの姫路城のその壮大な美しさを目の当たりにして感動していたところでした。
その記憶も新しいうちに『天守物語』に出会えたことを幸運に思います。
『天守物語』をもっと詳しく知りたい!というあなたには原作本がありますので、ぜひ読んでみてください。
下野さんも原作を読んだとおしゃってましたね。
以下の原作本は、『夜叉ヶ池』と『天守物語』の2本立てです。
朗読劇では少しカットされている部分もありますが、大方再現されていました。
台本が手元にない人はこの本を読みながら朗読劇を見るとより理解が深まりますよ◎
『天守物語』公演情報
『天守物語』は姫川図書之助役が日替わりで上演されました。
下野さん出演日以外の公演も記しておきます。
富姫 | 亀姫・図書之助 | |
10月14日 | 篠井英介 | 荒牧慶彦 |
10月15日 | 篠井英介 | 佐藤拓也 |
10月16日 | 篠井英介 | 下野紘 |
10月17日 | 篠井英介 | 北村諒 |
薄 他 | 梶原航 |
朱の盤坊 他 | 辻井 彰太 |
【和楽器演奏】
二十五絃箏・箏 | 中井智弥 |
胡弓 | 木場大輔 |
薩摩琵琶・尺八 | 長須与佳 |
【スタッフ】
原作 | 泉鏡花 |
演出 | 尾上菊之丞 |
おわりに
『朗読×和楽器 天守物語』の感想でした!
日本語の美しさと、篠井さん、下野さんという役者に魅せられた『天守物語』。
古い言葉を使うので最初はとっつきにくいかもしれないけど、段々物語にのめり込めます。
新たな下野さんの一面が見れたこの舞台、とっても良いです。
ぜひ『天守物語』の世界に入ってみてくださいね。
そうだ、SNSでは下野さんの前髪ありの髪型が話題になっていましたが、確かに。素敵でしたね~。
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